成体 (撮影:堀澤 信)

卵 (撮影:堀澤 信)

幼生 (撮影:ばいかだ)

和名:オオサンショウウオ


学名:Andrias japonicus

分布
岐阜県以西の本州、大分県
生態
一般に山地の谷川に住んでいると考えられていますが、河川の中・下流域でも住んでいます。繁殖は、8月下旬から9月にかけて行われます。この時期は、産卵巣を確保するために、雄同士の激しい闘争が行われます。産卵が終わると、雄は雌や他の雄を追い払い、卵を守ります。
繁殖期の体型の変化は、雄では総排出腔の周囲が明瞭に隆起します。また、雌は腹部が大きくなります。
全長
500-1200mm

解説
これだけ有名で、生息地では身近な存在であるにもかかわらず、その生態は良く解っていません。
夜行性で、サワガニや魚を瞬間的に大きな口を開けて、一瞬のうちに丸飲みにされます。また、オオサンショウウオの歯は、カミソリのような歯で、噛まれると大怪我をします。
目は、小さく成長するにしたがい、毛細血管が角膜を覆ってきて、ほとんど視力を失います。
一生水から出ることはなく、3〜4年で変態し、変態後は鰓穴がとじて、全長約50cmで成熟します。
コメント
サンショウウオと聞くと、一般の人はオオサンショウウオを思い浮かべるくらいサンショウウオの代名詞になっています。
卵と全身写真は、姫路市立水族館による棲息調査時のものです。
オオサンショウウオは、国の特別天然記念物に指定され、保護されていることになっていますが、実際は、河川の護岸工事などで産卵巣どころか、隠れ場所さえ作れなくなっています。いったい何が”特別”なのかと行政に問いかけたくなります。悲しいかな、オオサンショウウオに限らず、日本は天然記念物の保護のしかたを知らない国です。
このページに資料を提供していただいた「ばいかだ」さんと堀澤信さんに感謝をいたします。

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