アイフィンガーガエルの繁殖2



体の特徴
眼球が、中央付近にあります。
口は大きく頭部前方に位置し、いつも開いているように見えます。また、その奥には、黒い歯列が確認できます。
尾のヒレは、尾の付け根から始まっています。

口の形と目の位置に注目


後肢の出現
3月4日、いくつかの個体で後肢が目立ってきました。この頃は、成長の早い個体と遅い個体がハッキリ別れてきています。
中央にあった眼球も、幾分外側に配置され、突出してきたように思えます。

全長:約30mmこんなに差がある




前肢の出現
3月15日、成長の早い個体では前肢が出現しました。前後肢の付け根が白く目立ちます。前肢が体内にある時も白い部分を見ることが出来ます。

少し尾が短くなった




上陸(変態)開始
3月17日、1匹目が上陸しました。これは中でも成長が早い個体であり、水中には未だに後肢すら成長してない兄弟もいます。

だいぶ尾が短くなった

成長
3月20日、尾が完全に吸収されたようです。個体差が有りますが、尾の吸収は3〜4日かかるようです。これは他のカエルに比べて長いような気がします。体長は、8mm位です。
日中の体色夜間の体色


まとめ (これは、私が思うことであって正確には分かりませんのでご了承下さい。)

1:産卵は、必ず水面より上で行われます。これは、すでに孵化した幼生がいた場合にそれらの餌になってしまうからです。また、雄は何度も繁殖行動にでるので、同じ産卵場に腹違いの卵が産み付けられます。

2:同じ雌は、年に何度か産卵するようです。私のところでは、始めの産卵から10日後に再び産卵(合計で200卵を越えた)しました。幼生に無精卵を与えることを考えると、かなりの数を産むことになります。

3:幼生は、樹洞などの水量が少なく水の出入りもほとんど無い特殊な環境で生活するため、肺の発達段階がごく初期に行われているように思われます。この事は、孵化してしばらくは頻繁に水面に呼吸に来ることで予想されます。限られた水量の中に幼生が多く生息した場合、当然のごとく水は汚れ、水中酸素溶存量も少なくなると考えられるからです。確かに、発生の初期段階では鰓も確認できましたが、孵化する頃には見えなくなり、通常見られる鰓孔も確認できませんでした。また、成長するに従って呼吸の回数が減ってきた事は、1回の呼吸により長時間潜っていられるまで肺が発達したのだと考えられます。

4:変態は他のカエルと違い1匹1匹成長の早い個体から上陸してきます。同じ日に生まれたにも関わらず、後肢さえ発達していない幼生も数多く見られます。いつまで親ガエルが餌を与えに来るのか不明ですが、これもこのカエルの採った生き残る知恵なのかも知れません。

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